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福島フィールドワーク(1年普通コース)

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福島フィールドワーク(1年普通コース)

2022.11.12

高校

 11月4日㈮、1学年普通コースが「福島フィールドワーク」を行いました。

 目的は「11年半前の東日本大震災・原子力災害の被災地・伝承施設を見学し、現在の福島県の復興状況と今後の課題の一端を体感する」ことです。
 
 見学場所は3カ所。
 
 ①東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)
  未曽有の複合災害について福島で何が起き、どう向き合ってきたか。展示や語り部、研修、調査・研究を通じて伝え、防災・減災に向けた教訓を国内外や未来へ発信しています。
 
 ②震災遺構浪江町請戸小学校(浪江町)
  倒壊を免れた校舎に刻まれた脅威と、全員が無事に避難することができた経験を伝えるため、震災遺構として公開されました。

 ③楢葉町宝鏡寺伝言館(楢葉町)
  楢葉町大谷の宝鏡寺境内に、早川篤雄住職が賠償金など私費を投じて開設しました。在野の目線で事故の被害や教訓を伝えます。

 今回のフィールドワークが単なるイベントとならないよう、普通コースでは計画的な事前学習を行ってきました。また、今後も学習を継続し、年度末にはプレゼンテーションを行う予定になっています。

 フィールドワークの成果は、下記の生徒の感想を通してお伝えいたします。

【生徒感想】

▶震災の話にも、ご住職さんのお話もきいてるうちに気が付けば目が潤っていました。過去のことだからと気にせず未来を見るのではなく、過去の人々の辛い経験を二度と繰り返さない未来にすることが大切だと感じました。避難訓練もやるかやらないかの二択で生死が決まってしまうのかと思えば恐ろしい。今後も真剣に訓練したいです。

▶三か所の見学を通して東日本大震災・原子力災害の怖さを改めて学ぶことができた。11年たった今でも見つからない人はいることができない場所はまだあるので少しでもやれることを探しながら見学したことを思い出しながらこれから生活していきたいとおもった。

▶復興にはまだまだ時間がかかると感じた。たくさんの問題が残っていたり、考えなくてはならないことがたくさんあったりすることを今回の見学を通して感じ、私はもっと震災のことを考えていこうという気持ちになった。

▶"震災や津波被害への対策の杜撰さを再確認しました。また、講師さんのお話を拝聴し、震災が破壊した街や人々のコミュニティの重要性に気づいたことで自身の周囲の人とのコミュニティを再確認しそれを守るためにどうすべきか深く考えました。"

▶私が震災を体験したのは幼稚園の頃だったのであまり当時は現状を理解していなかったと思います。高校生になり改めて福島の現状を学ぶと胸が痛くなってくる事ばかりでした。このことを震災を体験していない小さな子供たちにも伝えていかないといけないと強く感じました。

▶震災のことを今までよりたくさんのことを知ることができた。これから、この震災の課題をなくしていくことがたいせつだとおもった。3.11の出来事が複合災害という世界でも滅多にない災害だったということ、11年経ってようやく人が住めるようになってきたということを初めて知った。

▶震源の近くの地域や学校、人たちは、私たちよりも、私たちが考えられないほどの被害を受けていたんだな、悲しいつらい思いをしていたんだなと思いました。また、情報がしっかり行き届いていれば、これほどつらい思いをしなかったかもなと思いました。

▶自分は直接被害にあっていないからいいではなく、自分の立場で考え、新たな福島を作り上げるために、周りの人と協力していくことを考えさせられました。また、住職の早川さんがおっしゃっていたように、福島原子力発電所の爆発は広島、長崎に原爆投下、第五福竜丸事件と同等のものだから安易のとらえてはいけないことに気づきました。

▶自分たちが思っている以上に被害は深刻だし、復興しきれていないことが多いことが分かった。
復興とはいっても、一度バラバラになってしまったものは本当に意味で復興されないと思った。

▶自分は今学校に行くのが嫌だなと思う日が多くありますが請戸小学校の子や地域の学校の子たちは行きたくても行けなかったということを考えると今こうやって普通に過ごせていることに感謝したいと思いました。

▶去年も伝承館に行ったけど色々思い出せたことが沢山あったので良かった。請戸小学校に行ったときはこんなに酷く荒れているのにみんなが無事だったのはすごいと思った。これからも避難訓練を欠かさず行いたいと思った。

▶震災関連死の方が、死者が多いこと。11年たった今でも、復興は完全に進んでないこと。問題は山積みなこと。福島県民として自分事のように考えたいと思った。

▶震災の爪痕は今もまだ残っていて、県内だけではなく世界中に震災の影響があること。これから先、同じようなことを起こさないように自分にできることをやっていきたい。