4月16日㈯~18日㈪に猪苗代町の国立磐梯青少年交流の家で、福島成蹊中学校の新入生(14期生)のオリエンテーション合宿を行いました。
オリエンテーション合宿は「集団作り」「学習習慣・生活習慣定着への動機づけ」を目的に、公共の場での集団行動のいろはや礼儀などを教わりながら、新たに出会った仲間たち、先生方と寝食を共にし互いの理解を深めつつ、6か年の土台となる学習に向かう姿勢を体験的に学びます。
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【1日目】
まずは目標発表!学習面、生活面においてどんな3日間にしたいのかを全員が発表しました。発表の様子から、この3日間を楽しみにしていることを感じ取れました。その一方で、入学後間もない宿泊活動、そして経験したことのない活動スケジュールに不安いっぱいなのも十分伝わってきました(笑)
昼食の後は「野口英世記念館」へバスで移動し、見学研修を行いました。同じ福島県民であり、今、自分がいる猪苗代の地で生まれ育った偉人の生涯に触れて思いを深め、これからの自分についての意識を高めることができました。また、館内をクラスメイトと回りながら親睦を深めることもできたようです。
【2日目】
晴天に恵まれ、気持ちの良い朝を迎えました!
しかし生徒たちは、1日目の学習に向かう姿勢や生活上の足りない部分について、その都度指導を受け、やや気が重そうな表情でした・・・。朝の集会で担任の先生から、昨日の反省を生かして2日目をがんばろう!というお話をいただき、スイッチが入ったようです!
午前中は理科と社会の先生が出向いていただき、授業を受けました。
午後は合宿のメインイベント「貼り絵制作」です。根気のいる作業ですが、忍耐強く、また、仲間と力を合わせることで大きな成果が生まれることを体験的に学びます。生徒たちは完成図を知らないまま割り当てられた作業にコツコツと取り組みました。
夜の集会では、いよいよ貼り絵の完成品を大発表!今年のモチーフは中学2年生で行う「林間教室」でした。披露の瞬間、「おぉー!!」という歓声が沸き起こりました。
担任の先生からは、「時間内に終わるかととても不安だったけど、みんなが完成のために一生懸命活動している姿や、早く終わった人が手伝ったり片付けを進めたりしている姿が、本当に素晴らしいと思いました。そして、この完成品を見たとき、とてもうれしい気持ちになりました!感動しました!」と目をウルウルさせながら生徒たちに語っていました。生徒たちも、うんうん頷きながら聞いていたので、きっと同じ気持ちだったのでしょう。14期生の原点がここに誕生しました!!!
これまでの貼り絵はこちらからどうぞ
→「福島成蹊中 スクールライフ 15 貼り絵」
【3日目】
最終日は半日ですが退所点検などもあり、忙しいスケジュールです。しかし、この2日間で成長した生徒たちは、先々の日程を見越した行動がとれるようになり、さらには隙間の時間を活用して学習する生徒も出てきました。生徒たちの表情には、「余裕」というよりは「自信」が見て取れました。
午前中は恒例の、本田哲朗校長先生による「自然散策」です!「自然との共生」は中高一貫の6年間を貫く大テーマ。エビフライ(とは何でしょう?)や森林の成り立ちなど、自分の五感で多くを学びました。自然の中での活動は、これからの行事でもたくさん体験します。自然の美しさや偉大さを感じ取れる人間にも成長してほしいと思います。
閉校式では校長先生や担任の先生、学年主任の先生からお話をもらいました。また、小テストの満点者の呼名もあり、元気な返事が教室に響きました。
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入学式後、1週間登校し、そのままオリエンテーション合宿に突入という、ハードなスケジュールでしたが、全員が最後まで頑張り通せたことこそが何よりの成果だと思います。本当によく頑張りました。
しかし、これは6年間の最初の最初に過ぎません。これからたくさんの壁にぶつかることでしょう。逃げ出したくなったり、あきらめそうになったりすることもあるかもしれません。そんな時には、この合宿を、初心を思い出してほしいと思います。自分自身の力で、そして仲間たちや先生たちと高め合い、支え合いながら、その壁を確実に乗り越えていってほしいと思います。
14期生の23名は、最高のスタートを切りました。
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【生徒の感想文より】
○初日の自習は2時間もありましたが、ぼくは1時間30分くらいで集中力が切れてしまいました。しかし、ほとんどの人が必死にがんばっていました。ぼくも絶対に満点を取るという目標があったので自習を続けることができました。満点は取れませんでしたが、クラスメイトと協力する大切さを学びました。
○自然散策では実際に林に入り、校長先生から授業をしていただきました。たくさんの自然にふれて、自然の中の工夫や大切さを実感できました。少しずつ自然に対する興味がわいてきました。
○合宿では4つの大きな失敗がありました。その原因は準備不足や時間が守れなかっことです。しかし、こういったことはこれからの学校生活の中で成功に変えるチャンスがあるので、今回の経験を活かしていきたいです。
○貼り絵ではみんなと協力することがいかに大切か学びました。私は作っているとき、貼っても貼ってもなかなか進まず、時間通りにできるか不安でいっぱいでした。先生にも手伝っていただき、大きな絵になったとき、一人ではできないことでも協力するとこんなにすごいものができあがることが分かりました。
○野口英世もあきらめようとしたことがあったと思います。でも、あきらめなかったから世界に誇る偉人になりました。あきらめなければ何かが残ります。それは勉強でもスポーツでも共通することだと思います。
○「自習」からは、努力の結果はしっかりついてくること、「野口英世記念館」では多角的な視点で行動することの大切さ、「貼り絵」からはみんなで取り組んだからこそかちが生まれる、という3つのことを学びました。





