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令和5年度 リベラルアーツ教育「福島県立美術館 企画展 ~ブルターニュの光と風~」

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令和5年度 リベラルアーツ教育「福島県立美術館 企画展 ~ブルターニュの光と風~」

2023.07.15

中高

 7月13日(木)の5・6校時はリベラルアーツ教育として、中高一貫コースの中学一年生から高校3年生の全生徒が福島県立美術館の企画展へ行ってまいりました。

 リベラルアーツ=「実用的な目的から離れた純粋な教養」という意味の言葉です。複雑化した現代社会では、特定分野の専門知識が求められる一方で、幅広い知識を身につけ、異なる考え方やアプローチ方法が理解できるような総合力が必要とされています。
 突然ですが、何か情報を得ようとインターネットをひらいたとき、 A I によって“あなたへのおすすめ”の情報を提示されたことはないでしょうか。便利である一方で、ともすれば自分の興味関心のある分野ばかり情報が集まっていることも珍しくありません。本校中高一貫コースでは「生徒たちが現代社会の様々な問題に立ち向かい、そしてよりよい未来を築いていけるように、本物に触れ、幅広い視野と教養を身につける」という願いを込めてリベラルアーツ教育を実施しております。

 今回は福島県立美術館の企画展で開催されている(7月1日~8月27日)
「ブルターニュの光と風 モネ、ゴーギャン、ボナール-遥かなる理想郷」
を観覧してきました。

 観覧するにあたり、最初に学芸員さんから「時代とともに移り行く芸術」、「約70点の作品を全3章で構成している」など、芸術作品を楽しむためのお話をいただきました。ブルターニュとはフランス北西部に位置する半島の名称であり、雄大な自然と独自の文化を持つこの地域は多くの芸術家たちに愛されてきたといいます。印象派をはじめとする新しい美術運動が生まれる契機となった場所と教えていただきました。

 生徒たちはブルターニュの自然や文化、さらには芸術家たちがそこで筆をとっていた時代を感じることができたでしょうか。以下に生徒たちの感想と、観覧する生徒たちの写真をお示しします。

「普段、芸術作品に触れる機会は多くないが、今回の観覧する中で、芸術作品というものは当時の人々の感性のみならず社会背景に対し洞察の機会を与えてくれる点でも魅力的に感じました。」(高校生)

「芸術品を見る際に、背景知識があると見え方が変わってくるのが面白いです。作品も後の方になっていくにつれて、西洋的な立体感が薄れ、日本文化などの影響を受けて平面的になっているのが印象的だった。」(高校生)

「初めての外国の絵画や彫刻を間近で見ることができ、とてもいい経験になりました。同じ“絵”でも日本と外国の描き方の違いや自然とそこに目が行くような色使い、そしてブルターニュの風景など、時間が足りないほど楽しむことができ、絵画に興味を持ちました。」(中学生)

「作家さんによって異なる筆の使い方で風景を表現していました。ブルターニュの地域の絵を見て、嵐や晴天など様々な様子の絵があり、とても面白かったです。期間中にもう一度行ってみようと思います。」(中学生)

生徒たちの感想文を読んでみると、本物の芸術作品に触れ、自分自身の興味関心の幅を広げることができたと書いてありました。今後も様々な体験を通して魅力ある人間になってほしいと思います。

 福島県立美術館さま、生徒たちにとって貴重な経験をさせていただきましてありがとうございました。